◆研究会の概要◆

〇第25回研究会 開催報告〇

〇テーマ「資本主義社会を新たな経済体制と文明に転換する「戦略」」

〇講師:津田直則氏(桃山学院大学名誉教授、経済学)

〇日時:2021年7月4日(日)14時~17時

〇ご報告概要:
国内外のあらゆる位相においてみられる経済格差、非正規雇用の増大、男女間の不平等、生きがいを感じられない日常など、様々な矛盾を噴出させている資本主義社会を、誰もが幸福を感じられる社会へと組み替えていくにはどうすればいいのか? 本研究会では、津田先生がライフワークとされてきた経済体制論の見地から、その方途について展望を語ってくださいました。

〇第24回研究会 開催報告〇

〇テーマ「大間と寿都で核燃サイクルを止める」

〇講師:野村保子さん(大間とわたしたち・未来につながる会 代表)

〇日時:2021年4月4日(日)14時~17時

〇ご報告概要:
原発の使用済み核燃料から取り出したプルトニウムを燃料とする大間原発とその残りの高レベル放射性廃棄物の最終処分場として狙われる寿都町。どちらが欠けても日本の原発54基は動きません。日本の原発サイトには使用済み核燃料が溜まり続けています。原発のトイレが詰まって稼動できない状態・・それが現在の日本の核燃サイクルの実態です。この現実を知ることで日本の原発を止めることができます。
私は建設中の大間原発の立つ大間町の対岸・函館に住んで大間原発に反対しています。2010年、市民が函館地裁に、2014年函館市が東京地裁に大間原発建設差し止めを求め提訴しました。大間原発はプルトニウムとウランを混ぜたMOX燃料を炉心に100%装荷します。そのプルトニウムは日本の原発から出る使用済み核燃料を再処理して取り出したものです。取り出した後の高レベル放射性廃棄物の最終処分場に狙われたのが北海道の寿都町と神恵内村です。
原発はその草創期より「トイレなきマンション」と揶揄されてきました。大間原発と寿都町はどちらも原発の「トイレ」の役割だけを求められます。
北海道で昨年8月突如沸き起こった高レベル放射性廃棄物の最終処分場問題。寿都町の次に神恵内村でも文献調査応募を表明した。文献調査に応募した二つの町村の違いは?
処分場に反対する市民運動ができた寿都町の取り組みとその後。寿都町では2021年2月に町議会議員のリコール運動が始まった。また漁業協同組合長の交代があり、その後全役員が辞任に至る。また今年秋には町長選を控えている。NUMOと町による「対話の場」の20人の参加者が決定し、今後月1回の会合が2年間開かれる予定。文献調査の2年間と交付金20億円。
なぜ原発は消費地から離れた過疎地に建てられ、そこから出る核のゴミもまた過疎地に埋められようとするのか?核の持つ差別の構造を見据えながら生きるためのエネルギー問題を考えたい。

北海道内で次々と文献調査に応募する声が上がる。2007年高レベル放射性廃棄物最終処分場に応募した高知県東洋町が応募した町長をリコールして撤回させた。NUMOはその経験を今回の寿都町に生かして用意周到な計画を立てたと思われる。
今、寿都町は民主主義的を守る闘いの最前線にある。

〇第23回研究会 開催報告〇

〇テーマ「東海第二原発の状況と、県民投票を求めた直接請求否決後の動き」

〇講師:玉造順一さん(茨城県議会議員)

〇日時:2021年2月7日(日)14時~17時